TOMMY・ARMOUR 693
(MACGREGOR)
クラシッククラブの王様といわれる、トミー・アーマー693です。おおお、なんとこいつが俺の手に入ったのか!という感じの、昔からの憧れの品です。しかも、なんか異常に安く手に入りました。なぜ?
完璧な洋梨型のヘッド、スイープバックプレートの美しさ。そして、かつて多くのプロが使っていたという機能。あああ、素晴らしい。
本当はぜひとも使ってゴルフがしたいのですが・・・。なにせ50年前の代物ですから。
見てお分かりの通り、かなり傷んでいます。フェイスにはエポキシで補修したと見られる箇所もあり、それで安かったのかな?状態はオリジナルの塗装が残っており、リペアがなされていないので、僕的にはオリジナルの形状が確かめられてラッキーでした。
非常に美しい形状。え?分からんて?無理もありません。フェチの領域ですから(笑)
さて、ここで失敗例おば。
ここにご紹介するのは、僕的鑑定の結果、バッタものと判定された自称693です。08年2月にオークションで落札しました。ちなみに2万円。あやし〜なとは思っていたのですが・・・。
比較のために右に本物を載せてみましょう。一見して輪郭線が異なる事がお分かりいただけるはずです。左は693にしてはまん丸です。ヒールの角もはっきりしすぎており、後年の復刻版に似ています。ロフトも明らかに大き過ぎますね。
判定の最大の根拠は、写真上部の刻印の違いです。左は字体が明らかに違います。彫りなおしたのかもしれませんが・・・。ソールプレートの文字配置も微妙におかしいですね。1の字の位置が特に。
顔つきも全然違います。ヒールからバックフェイスに掛けての曲線がなだらか過ぎますね。リペアものにしては、刻印もはっきりし過ぎています。字体は似ていますが・・・。
ということで、まず間違いなくバッタもの。良くても、原形を留めないまでにリペアされてしまったものであると言えるでしょう。可能性としては、クラシッククラブブームのころに作られた贋物。復刻版の改造品ではないかと思われますね。
実は、オークションで見かけた時から「?」とは思っており、入札したもののすぐに上回られて内心ほっとしていたのですが、最高入札者がキャンセルして僕のところに回ってきたのでした。最高入札者も怪しいと思ったのでしょうか。
オークションで贋物掴まされたのは初めての経験です。ちょっと凹みました。まぁ、授業料だと思って諦めましょう。