PERSIMMON WOOD 
DRIVER COLLECTION

 完全に趣味の世界です(笑)。パーシモンウッドドライバーのコレクション。まぁ、コレクションといってもすごく価値のあるものなんかなくて。中古屋で二束三文で引き取ってきたものばかりなのですが。
 僕がゴルフを始めた頃、既にパーシモンドライバーは時代遅れになりつつありました。「パーシモンでなければ勝てない」というジンクスのあったマスターズで、メタルドライバーを使ってオラサバルが優勝したのが1994年です。まだこの頃はプロにもパーシモンを使っている人がいて、店にもわずかながらパーシモンが置かれていました。
 あのころ、強烈な憧れを抱いたのがアメリカメーカーのパーシモンドライバーたちでした。なんか粗野な香りがするマグレガー、クリーブランドなどのクラブが欲しくて溜まらず、食費やタバコのお金を削って金を貯め、ようやく買えたものでした。
 少し前までは定価15万くらいもしたパーシモンが中古屋の軒先で500円とかで売られていたのですが(笑)、最近はそれさえも見かけなくなってしまいました。かと思えばオークションなどでは結構高値で取引されているものもあったりします。
 パーシモンの魅力はやはり手作りの味でしょう。設計家が経験を元に試行錯誤しながら作り上げた形状を、職人が樹齢100年という柿木を削って仕上げる。そこにはコンピューター設計にはない美しさがあるように思えます。
 その内、本当に価値のある1950年代のクラシッククラブも所有してみたい。それを専用のコレクションルームにでも飾ってみたい。などという野望を持っています(笑)。


 多分1930年代のスポルディングのドライバー。フェースインサートが無く形状がかなり縦長です。
 グリップ(下)は現行モデル(上)に比べるとかなり長いですが、これはヒッコリーシャフト時代の名残です。


 マグレガーのバイロン・ネルソンモデル。ソールに「ナショナルオープン・チャンピオン」と書いてあるので、ネルソンが1939年に初めてUSオープンに勝った時に作られたものと推定できます。フェースインサートが無いこと、グリップが長いなど、戦前のモデルの特徴を色濃く残しながら、ヘッド形状は後のトミー・アーマーシリーズに酷似しています。クラブの歴史を考える上でも貴重なモデルでしょう。


 マグレガー社創立90周年を祝って1988年に発売された記念モデルです。当時はマグレガー社、パーシモンドライバー共に全盛時代ですから、すごく高価で貴重なモデルだったはずです。限定でしょうしね。それが数年前、中古屋の軒先でぴかぴかの奴が500円・・・。栄枯盛衰ここに極まれりという感じです。ニクラウスがデザインしたと書いてありますが、クラシッククラブを忠実に再現した美しいモデルです。


 顔が似ていると言われ、なんとなく親近感を持っていた(笑)トム・カイトが使っていたモデル。ベン・ホーガン社のスタンダードモデルで、当時にしては軽いシャフトが入っていました。フェイスが明らかに右を向いた形状は、フックを嫌ったというベン・ホーガンの意思が反映されたものなのでしょう。


 長らくデービス・ラブVが使っていたことで有名な、クリーブランド社クラシックRC85。これはゴルフ場に捨ててあったのを拾ってきました(笑)。1980〜1990年くらいにはプロも大勢使っていました。やや小さめのヘッドと球を捕まえやすい形状が特徴です。


 こちらはややロフトがある事からしてアマチュア向けのモデルTCシリーズ。RCに比べてやや面長。大きめなヘッドで木目も大変美しいです。この木目の美しさもパーシモンドライバーの魅力の一つです。


 これもゴルフ場に捨ててあった、マグレガー社のターニーM75。もうぼろぼろですが、リフィニッシュすればきれいになるはずです。名器ターニーM85の流れを汲む、やや左を向いた丸顔が特徴。この形状が近年のメタルやチタンのヘッド形状の原型となります。


 名器トミーアーマー693の復刻版をリフィニッシュしたもの。非常にディープフェイスな個体です。 


 上と同じモデルですが、リフィニッシュしていないもの。分かりにくいですが、フェースの厚みがこちらの方が薄いです。パーシモンドライバーは職人の手作り仕上げですから、同じモデルでも一本一本形が違いました。店でその良し悪しを見抜くのも腕の一つでした。


 マグレガー社の80年代のモデルだと思われます。ヴェロシタイズ・モデルと呼ばれるもので、これもクラシッククラブの復刻版です。


 上3本との比較のために、あえてターニカスタム945を載せます。実は、上の3本は1980年代、メーカーこそマグレガーですが多分日本製なのです。これは文句無くアメリカ製。ネック周りの曲線の処理の仕方などがかなり違うことがお分かり頂けますでしょうか?こっちの方がやや野暮ったいのですが、メリハリが効いているので僕はこちらの方が好きです。


 ウッドブラザーズ社のテキサスウッドモデル。かつてはベルンハルト・ランガーも使っていたモデルです。クリーブランドクラシックに似た球を捕まえ易い形状。独特なソールプレートもかっこいいですね。


 トミー・アーマー945を比較のために載せてみます。ここに載せたクラブのほとんどはこのクラブを初めとするクラシッククラブのレプリカだと言えます。


 トミーアーマー693です。こうして並べると、上の945が大分リペアされているものだと分かります。(フェースが開く方向に削られてしまっている)。


 トミーアーマー2503という、多分1940年代のオーダークラブ。ものすごいディープフェースに作られており、当時の試行錯誤が伺えます。ただし、このモデルはかなりリペアされており、原型をどれくらい留めているかは不明。

 バイロンネルソンモデル232W。これもクラシッククラブのはずですがかなりリペアされてしまっています。シャフトもカーボン。一番左は同時に落札した4Wです。バイロンネルソンモデルといえばこの逆スイープバックプレートが有名なんです。ということは1Wの方は交換されてしまっているのかもしれません。


 ホンマのEXTRA90。のスプーン。私が持っている唯一のホンマ。この非国民が〜(笑)!


 トミー・アーマーのバフィ。型番が書いてません(笑)。そんなんあるんか〜?本物か〜?でも木と形状は素晴らしいです。



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